風水とは、もともと都市や住居、建物、墓などの位置の吉凶禍福を調べるために用いられてきた、気の流れを物の位置で制御する思想です。
風水の発祥は古代中国の漢の時代と言われています。厳しい気候や黄河の氾濫など、過酷な環境の中で『いかに生活を快適にするか』について、膨大な観測データを元に家や建物作りの手法を分析・研究。長年のデータと知恵が集大成として「風水」が確立されました。
そんな風水について、一歩踏み込んだ内容を、風水師として個人から企業まで、様々な人を相手にご活躍されている鈴木星翔先生にお伺いしました。
◆方位は吉凶判断の大切なものさし

風水において、「方位」という概念は無くてはならないものです。
一般に方位というと、移動や引越しの方位しか浮かばないという人が多いでしょう。しかし、私達風水師が一番気にする方位は、家の玄関が向いている方位です。家の玄関が向いている方位が分かると、今度は室内の方位の吉凶も、判断できるようになります。
この吉凶の判別および気の流れを実際に応用して生活するために、「方位」というものさしが必要になるのです。
少し専門的な話をしますと、「この世は陰陽五行および八卦というエレメントで構成されている」と風水では考えます。そして五行と八卦を、すべての事象事物に当てはめて活用しているのです。
その一つが方位だと考えると、世界観が伝わるかもしれません。
しかし誤解してほしくないのは、紙の上で方位を区切っても、家の中にレーザー光線が走っている訳ではないということ。あなたの家を南西から見れば北東に位置し、西から見れば東に位置することになります。
このように変幻自在であることも、易が「変化の書」といわれる由縁です。
◆色で力を補い、悪い作用を中和する
私達の使用する風水において、色について言及するとき、そこには必ず「陰陽五行の理論」が内在しています。一般的に流布されている「財運には黄色」といった、固定的な概念は使用しません。
なぜなら、人が生まれた瞬間の生年月日時において決まる五行のバランスが、各人違うからなのです。
風水でも同様で、建築年や玄関の向きにより、方位には特定の吉凶と五行が割り振られます。もし、ここで五行の偏りがあり、改善が必要だと判断した場合に「色」によって不足した五行を補い、また悪い作用を中和させようと試みるのです。
反対に、ある部屋のある方角には使ってはいけない色も存在します。
特に原色は、五行の要素をストレートに反映することもあるため、吉凶配分が明確でない場合にはあまりお奨め出来ません。
このように、一概に色といっても使い方は様々で、どんな理論の上に判断しているかを考えなくてはならないのです。神経質になる必要はありませんが、「身の回りにあるすべての物が、影響を与える」というのが、風水の概念なのです。




